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[読書記録] ランド 世界を支配した研究所

ランド 世界を支配した研究所ランド 世界を支配した研究所
(2008/10/29)
アレックス・アベラ

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ランドは、第二次大戦後にソ連に対抗するため、軍の支援を受けた科学的な研究開発を行なうセンターとして設立された研究所です。

ランド信仰では、人間は物質的利益という意味での合理性に基づいて行動する合理的な存在だ。
また、ランド信仰には、どのような歴史の教訓があろうが、人間の行なうことはすべて分類できて、計測できて、配分できるという信念がある。
ランド信者は数値至上主義の世界観に決定論を見出しているのだ


そして、合理性教会(チャーチ・オブ・リーズン)と言われるほどの合理主義、という特徴を持っています。


ランドは、アメリカとソ連の対立という背景もあり、核を中心とした軍事戦略に関する研究を行なっていたのですが、イデオロギー上の争いでも、共産主義に対抗し、選択の自由や失敗の自由といった個人の権利に最大の重きを置いた、ケネス・アローの「合理的選択理論」が生み出されています。
この合理的選択理論は、後のレーガン政権の「小さな政府」を推し進める政策の理論的支柱にもなり、その後の資本主義世界全体を変えてしまった程の大きな影響を与えています。

この他のランドの研究成果として、「ゲーム理論」、「フェイルセーフ」、「軍事革命(RMA)による国防総省(ペンタゴン)の改革」、「インターネットの土台となる技術開発(パケットスイッチング)」、「医療保険における患者の自己負担方式」、「テロの研究」などがあり、どれも後の世界に大きな影響を与えています。

また、ランド出身者のなかには政府の要職につき、直接政治に影響を与えた人物も数多くいます。ランドの歴史をひもとく本書は、ランドから見た戦後のアメリカ史でもあるわけです。

我々は現在、レーガン流の信条とランド流の知性が合体して生まれた世界に住んでいる。その世界はソ連の存在を消し去り、アメリカのみならず西側世界全体の性格を根本的に変えてしまった。
同様に我々は、ランドが引き起こした別の事態の結果として不測の事態に脅かされながら生きている。アフガニスタンでのソ連の敗北はランドも関与している。結果として破滅的な状況が生まれ、2001年の「9・11」同時多発テロの戦慄に直結するのである。



このように、ランドの研究成果とその合理主義は今の世界に大きな影響を与えていて、今日の自由市場を中心とした資本主義社会の背景には、ランド流の合理主義による数値主義・利己主義があったというわけです。その是非を考える為にも、本書は一読の価値があると思います。
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| 自然科学、技術 | 19:52 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

相互リンク

相互リンク了解です。こちらもリンクしました。ご確認お願いいたします。

| kenz | 2010/11/28 21:18 | URL | ≫ EDIT

>kenzさん
相互リンクありがとうございます。確認させて頂きました。


| taka | 2010/11/28 22:00 | URL | ≫ EDIT















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