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[読書記録] 2052 今後40年のグローバル予測

2052年の世界を予測した本書で中心となるのは環境及び経済の観点で、
「成長の限界」の共著者ということもあってか、基本的に悲観的なトーンになってます。

2052 今後40年のグローバル予測2052 今後40年のグローバル予測
(2013/01/09)
ヨルゲン・ランダース

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いくつか論点を取り上げてみると、
・出産数は低下を続け、2040年頃に人口はピークを迎える
・労働生産性の向上も低下し、GDPの成長スピードは低下
・資源枯渇や環境破壊などの問題解決のための投資が増え、その分消費が減少する
・エネルギー使用量は2030年頃にピークを迎え、それから緩やかに減少
・地球温暖化(平均気温が2度以上上昇)により、異常気象や自然災害が頻発
上記のように、経済成長の限界と持続可能性の問題が中心です。


■持続可能性と脱物質主義
著者によると「現代のライフスタイルは地球1.4個分の支えを必要とする」そうです。
資源や環境の面で物質的充足の追求に限界があるということ自体は自明のことですが、正直なところ思っていた以上で、これでは確かに持続不可能です。

そして、産業革命の次に起きるのは「持続可能性革命」であり、「物質的充足から精神的充足へ」
という価値観の転換が進んでいくだろうとしています。
この流れは、「10万年の経済史」(参考記事)にも描かれているものです。
リンダ・グラットンの「ワークシフト」などでもありましたが、
先進国では、物質主義からの脱却が、時代背景に合った価値観として今後の大きな流れになっていく可能性が高そうです。
実際、今の日本でも、特に若い世代になるほど、徐々に低経済成長率を受け入れるように
なってきているように思えます。なのでこの点では著者の主張に同意です。

■環境問題へ民主主義と市場経済は対応できないか?
しかしながら、環境問題に対して民主主義と市場経済はどちらも短期志向が強いことが足かせとなり、
その一方で中国などの中央集権的な国家の方が、強力なリーダーシップを発揮できるために
上手く対処できる、という予測には集合知の観点から反対です。

ジェームズ・スロウィツキーの『「みんなの意見」は案外正しい」』などにあるように、
集合知は(上手く機能すれば)その集団で最も優秀な個人よりも、優れた決定を行うことができるからです。
さらに、本書の予想の一つにインターネットの偏在がありますが、ネットワークが普遍的になればなるほど、集合知が問題解決に力を発揮できる機会も増すと考えられます。

実際、ゴミの分別回収やエコを意識した製品の増加など、日本でも環境問題への意識や対応は少しずつかもしれませんが進んでいるので、その点で民主主義と市場経済が不利だとは思えません。
(まだまだ不十分である、あるいはペースが遅い、というのはまた別の問題として)

以上、本書における予測は基本的に悲観的な内容なのですが、根拠となるデータが明示され
論理に説得力があり、考えさせられるものが多いものでした。
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| 経済、社会 | 23:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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