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[読書記録] Googleの脳みそ


Googleの脳みそ―変革者たちの思考回路Googleの脳みそ―変革者たちの思考回路
(2011/07/26)
三宅 伸吾

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「社会にとって良いことだと思えば、まず果敢に挑戦する」マインドと、「未来を創り出す興奮」に駆られた企業人などの背中を押す社会の仕組みが、成熟した社会の雇用を生み、経済成長を促します。

本書タイトルは、この企業家の挑戦するマインドのことです。
本書でいう挑戦は、新しいビジネスが法律上グレーゾーンであった場合でも、社会にその有用性を問うことでルールや規範の側を変えていこうとする、そこまで挑戦することを指しています。


この例として挙げられているのが、Googleのネット検索やストリートビュー。
挑戦的な企業の代表格である、Googleらしいサービスです。(「グーグル秘録」)

また、アメリカではフェアユース法という法律上の支援が、こういった活動を後押ししているということも見逃してはならないポイント。

というのも、実は検索サービスは著作権上グレーな存在で、そのために日本では法律上の懸念から検索の研究開発が進まなかったという経緯もあるからです。
Webサービス上、検索が無くてはならないことが明確なのにも関わらず、です。

社会の仕組みや私たちの行動を縛るルールは不変ではありません。
(中略)
将来世代の望ましい生活に向け、私たちは日常の風景を左右する様々なルールの妥当性を常に問い、これを主体的に不断に見直していく姿勢が強く求められているように思われます。

本書では、現状の規範の妥当性について、以下のような事例をもとに疑問を提示。
・一票の格差に対する違憲訴状
・東電やJALへの公的資金の注入
・検察による捜査の妥当性(ライブドア、村上ファンド)

そして、それを変えていくのは企業家精神である、と主張しています。
確かに、今の日本で新しい企業がなかなか出てこないというのはよく言われていることです。シュンペーターの言う「創造的破壊」(シュンペーター「経済発展の理論」)が必要だということには異論はないでしょう。

この原因として、企業家に対しての社会的評価が低いということが本書では指摘されていて、だからこそ、法律や規範として企業家が育つ土壌を作る必要があり、企業家の側も認知されるために行動する必要があるということです。

また、「ハンガー(飢え)がなくなったら、輸入すればいい」というシンガポール政策アドバイザーの言葉がとても印象に残っています。

物質的に満たされるといわゆるハングリー精神は弱まりがちですが、こういう考え方もあるんだな、と。こういった活力のある国の様子は直に自分の目で見て、体感してみたいものですね。
後ろ向きになりがちな国の中にいて、そこだけ見ていても現状を変えるヒントは見つからないんじゃないかと思うからです。

本書の視点では、このように企業家と市場経済の力を重視しているのが特徴です。
公平と効率の二項対立(①皆で平等に小さな幸せをつかもう、②皆でもっと豊かになろう)において、②の側を支持し、管首相(当時)の「最小不幸社会」についても、成長のための戦略を放棄していると批判。

これについて、私はモノだけにとどまらない広義の豊かさを目指す、という意味で賛成です。(考えようによっては実に贅沢な話でもあるわけですが。)

今の日本の閉塞感について取り上げた本書ですが、池田信夫の「希望を捨てる勇気」と指摘している点と解決策は近いものの、目指す方向がまたちょっと違った結論になっている点が興味深いと思いました。
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| 経済、社会 | 22:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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