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LRJ「シンガポールの行政システムから日本は何が学べるか」(11/19)

11/19にLRJ主催の勉強会「シンガポールの行政システムから日本は何が学べるか」に参加しました。

一人当たりのGDPではすでに日本を上回るほどの経済的発展を遂げたシンガポールは、'00年代から知識集約型へ産業構造を移行を目指し、イノベーションを起こす為の仕組みづくりに取り組んでいます。まずはその行政システムについて。


■行政システムの特徴
・現場に大きな裁量権、予算の権限があり自らリスクをとって動く
・予算の分配での衝突がない、複数年度にわたっての予算計画、余った分は他部署と融通
・省庁間の摩擦、壁を無くす為の制度を整え、国益を追求
・30年後にこの国はどうなっているのか、長期国家戦略を考える部署
・政策には最新の社会科学の見地を採用し、KPIにより実施後の効果を測定、管理
・パフォーマンスベースで評価される、給与はGDPに連動

プレゼンの中では、まるで"商社のような"、と表現されていましたが、先進的な企業のように合理的、徹底して経済的利益を追求した制度になっているようです。
また、官僚の仕事が国益に直結していて、"政策と自己実現がリンクしている" ために、そこでは大企業病とは無縁のやりがいに溢れているだろうなと。
この個人個人の仕事がそのまま国の発展につながる、という部分で、明治維新も先例として研究したということと併せ、「坂の上の雲」を連想しました。

この行政システムについては、個人的にすばらしい、日本も見習うべき内容は多い、というのが率直な感想です。(ただし客観的に言えばハロー効果に大きく影響されている感想とも言えますが。)

また、建国の時からリー・クワンユーは、"シンガポールは経済発展しなければ生きていく道は無い"、ということをずっと言い続けてきたとのこと。
資源も無い小さな国ということもあり、国内で危機感が共有されることで、ここまで一貫して経済発展を追及する国家体制となっているようです。

このリー・クワンユーの危機感は、太平洋戦争、アジア通貨危機という経験をしていることが大きかったのではないかという話から、直接、危機という外圧を経験しないと危機感はそう生まれないものなのではないか、といった話もでました。
逆に、今の日本でそこまでの危機を経験している人はそう多くない(例外は東日本大震災や阪神大震災の被災地の方くらい?)ので、それが結局のところ、今の日本で閉塞感があっても変化がなかなか生まれない理由のひとつなのかなと。

■問題点
・一党独裁体制であり、メディアコントロールも徹底されている
 →"明るい北朝鮮"という批判も
・収入の格差、ジニ係数は拡大傾向にある
・住宅価格のバブルにより、若い世代には手の出ない価格に
・出生率の低下していて、今後、高齢化の進行が見込まれる
・豊かになったがために、危機感が薄れつつある

一党独裁の体制については、現状結果を出しているが為に容認されているということ、"Pragmatism,Meritocracy,Integrity"という3つの価値観がそれぞれバランスをとっていることも、大きいようです。(独裁者が私利私欲に走る国家とは違う点です)

また、経済的格差の拡大、高齢化、それに伴う社会福祉制度の必要は先進国共通の問題で、ここでどういう対応をとるのかはその国の今後を決定する要素ですね。

個人的に最も気になったのは、先進国になっても国家の役割を経済的利益の追求に置き続けることはできるのだろうか(またそれは望ましいことか)という点。
企業であれば全く問題は無いのですが。
豊かになったその後に、国民の価値観が多様化していったその先で、どういう国家になっているのか。シンガポールの今後はとても興味深いものです。
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