RAVEN'S FLIGHT

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金融経済読書会(in FED)「自由論」

10/2の金融経済読書会 in FEDに参加しました。
今回の課題本はJ・S・ミルの「自由論」です。
課題本についての発表(1時間におよぶ大作!)の後に、参加者による意見交換という流れで行われました。


■devil's advocate
・反対意見を聞くことの重要さ
 →イギリスではディベートで訓練されている
・古代、中国の諸子百家の時代、ギリシャのアテナイなど、議論の場があった
 →公共空間の重要性

反対意見を聞くことの重要性として、例えば経済・金融を学んだ人は市場に対して右寄りの意見を持つことが多いが、時にはクルーグマンの主張を聞いてみるといったことも必要ではないか。という指摘がありました。

相手側の主張を理解することは、議論を行う上で不可欠であり、ミルが主張するように自分の考えを深めることにつながります。
例えば、進化論を擁護するリチャード・ドーキンスは、反進化論であるID論の主張について、著作の中でひとつひとつ反論を述べていて、それがドーキンスの主張の説得力を非常に高めています。
これは自然科学での話ですが、同じことは他分野でも言えると思います。

■自由主義というストーリー
ミルの時代はヨーロッパ社会の大きな変化を目の当たりにして、進歩するのに自由が必要だというフィクション、ストーリーが必要だった
 →一方でストーリーはイデオロギーに変化しやすい
  →今の日本にはそういったストーリーが無い、それでは腹に落ちていかない
   →日本で若い人や新しいものが受け入れづらいのは高齢化もあると思う
    その反対が若者の人口の多いカンボジアやベトナム

ストーリーが無いという指摘は、今の日本でビジョンを示せるリーダーの不在が指摘されていることと同根だと思います。

■ミルのエリート主義
ミルの主張は性善説で書かれている
→それを担保するためにある種のエリート主義的な傾向が見られる
 →相対主義の否定、幸福と満足の違い。
  「プッシュピンも詩も同じように良いもの」とする、ベンサムの功利主義を超えた立場にある。
  「満足した豚より、不満足な人間」
  →割とパターナリズム的なことも言っている。

ミルが上流階級の知識人だったからこそ、高尚なものを尊ぶ、人間はどうあるべきかという哲学的な思想がベースにあると思います。
エリート主義的な思想は、裏を返せばノブレス・オブリージュの表れでもあると言えるかな、とも。
発表のなかで「自由と放埓は違う」という主張がありましたが、自らの選択に対してリスクと責任が伴うことを忘れてはならず、それ無くして自由主義は成り立たないと言えます。
とはいえ、そこで道徳論を押し付けると今度は権威主義になってしまうのですが。

また、「ミルの言う程、人間は強くないのではないか」、「個人と社会は明確に分けられるものなのか」といった問題提起もあり、リベラルとコミュニタリアン間での論点が上る場面もありました。

■その他の話題
・会社で意見を言っても評価されない。評価される立場になりたい
・福祉の現場で、まさに危害原則の例といえるルールがある
・日本では比較的表現の自由が認められていたが、去年の都条例で規制が厳しくなった
・喫煙者は余分な医療費を他人に負担させることで迷惑をかけていると思う
・SAYURIという芸者の映画が欧米で受けたことが印象的、不自由さのなかで見つける幸せもある

「自由論」の前半は特に抽象的な内容が多いのですが、具体論として今の生活における個別の話題を取り上げていくと、そのひとつだけでディスカッションができそうな内容でした。
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