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[読書記録] グーグル秘録

グーグル秘録グーグル秘録
(2010/05/14)
ケン・オーレッタ

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本書は彼らの姿に迫ることで、技術というものは効率性という大きな価値をもたらすと同時に、強力な破壊力を持つものであることを明らかにしようとしている。

本書はグーグルの成り立ちや社風、技術などグーグル単体について書かれているだけでなく、グーグルのビジネスを広告業として、従来のメディア企業へ及ぼす影響についても取材し取り上げています。


■グーグルの持つ価値観

グーグルがこれまで成功できたのは、ユーザー本位の姿勢を貫いたからだ。長期的に価値を生み続けるためにはこの姿勢が決定的に重要だ。目先の経済的利益の為に、妥協するつもりは毛頭ない。(ペイジとブリンの主張)

グーグルの創立者の二人がこだわったのは、「ユーザー本位の無料の検索エンジン」で、"自由でオープンなウェブ"というエンジニアらしい価値観が見えます。

この他に、エンジニア、ユーザー、ハッカーのコミュニティ作りに注力する点については、エリック・レイモンドの論文「伽藍とバザール」の理念の影響が指摘されています。
また「邪悪になってはいけない」という特徴的なモットーを掲げているなど、シリコンバレーらしい価値観が特徴と言えます。

■アルゴリズム、合理性の追求
グーグルの検索といえば、独自のアルゴリズムによって算出されるペイジ・ランクが有名で、データとアルゴリズムに基づく演算の威力を見せてくれる例と言えます。

しかし、アクセスを集めるコンテンツが、イコール優れたコンテンツとは限らないわけです。売上だけがコンテンツの価値か、と考えれば市場の限界と根は同じ問題だと思います。

また、グーグルは技術によって実現できることを追求するあまりに、感情面での配慮が欠如しているという指摘もされています。
例えば、検索市場の独占への懸念やストリートビューでのプライバシー問題、ブックスキャンの著作権問題などです。

特に、検索市場の独占と、検索エンジンを通じて大量のデータ(プライバシーや極秘なものを含む)を一つの企業が蓄積・所持することについては、今後も議論を引き起こしそうです。


■従来のメディア企業との摩擦

グーグルは広告取引の合理化や透明化を通じて、より良い新たなメディア業界を造り出していると強く信じている。また、広告を情報として提供することで、消費者の役に立っているとも考えている。

グーグルでは広告に関して、「産業別や顧客別に、広告費を何ドル投じれば、その見返りとして何ドルの売り上げがあるかが分かっている」程のデータの蓄積により、従来の広告会社のあり方を根底から覆す存在となっています。

グーグルは確かに古いビジネスモデルを弱めたり、破壊しているかもしれない。ただぞれはインターネットが本来、古いやり方を打ち砕き、"創造的破壊"を引き起こすものだからだ。

これから見極めるべきは、ネットという新たな流通システムが、コンテンツ・プロバイダーに十分な対価をもたらすほどの収入を生むかどうかだ。

技術進歩による創造的破壊については、「ポケットベルを惜しむ奴はいるか?」というエリック・シュミットの言葉に象徴されるように、基本的には歓迎すべきものだと私は考えます。

とはいえ、質の高い情報やコンテンツが提供されなければ、グーグルのサービスの価値も低下してしまう為に、グーグルとメディア企業の間では単に新旧の対立があるだけではないのです。
また、報道する側が広告のみに収入を頼るのは利益相反の問題があるので、別の収入源を確保する必要があります。
基本的にフリーなウェブにおいてどうやって収入源を確保するのか、は難しい問題ですね。


■政府との摩擦
さらにグーグルとの間で摩擦があるのは、メディア企業に限りません。

グーグルが提唱する"自由でオープンなウェブ"という概念を、自国の価値観や体制を脅かすものとして敵視する政府は少なくない。

しかし国民の側からすれば情報公開を求めるのは自然な動きです。中東の民主化デモでSNSが力を発揮したように、情報の公開と民主化の為に"自由でオープンなウェブ"は必要不可欠なものだと考えます。
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| 自然科学、技術 | 23:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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