RAVEN'S FLIGHT

投資と書評がメインのblogです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

[読書記録] 国家は破綻する①

国家は破綻する――金融危機の800年国家は破綻する――金融危機の800年
(2011/03/03)
カーメン・M ラインハート、ケネス・S ロゴフ 他

商品詳細を見る


本書は、さまざまな形をとって起きてきた金融危機を数字で綴る歴史の本である。私たちがこの本で伝えたいのは、「これはいつか来た道だ」という一言に尽きる。


とあるように、各種の金融危機についての800年分のデータを元に調査した結果が解説された一冊です。
「政府による債務不履行(ソブリン・デフォルト)」、「銀行危機」の2つをメインとして、加えて「通貨危機」、「インフレ」についても取り上げられています。

本書の特徴である大量のデータの分析結果から、金融危機の類似性、共通点が示されているのですが、それは2000年代後半の金融危機でも同じだったことは注目したい点です。


■「今回は違うシンドローム」

サブプライム機器の前段階で、アメリカの標準的な指標は、金融危機、それも深刻な危機に瀕した国に見られる微候をほぼすべて示していた。資産価格インフレ、借入比率の増大、長期にわたる巨額の経常赤字、経済成長の減速などである。

こういった指標の警告が無視されてしまう現象を、本書では「今回は違うシンドローム」と呼んでいます。
(なお原書のタイトルは"This Time is Different"で、この主題がそのままタイトルになっています。)

その原因として挙げられているのが、傲慢と無知です。
・金融危機がどれだけひんぱんに起きているかをしらない
・金融危機は、どこかよその国、よその時代のよその人に起きる出来事だと思い込む

好景気の際に「XXという理由からこれはバブルではない、今回は違う」という主張が見られたら、危機の前段階に差し掛かっていて要注意ということですね。(そして金融危機は歴史の中で繰り返されてきたということです。)

■公的債務の危機

対外債務危機は、新興市場経済が先進的な経済へ成熟する過程で避けて通ることのできない通過儀礼のようなものである。

政府による債務不履行については、新興国では頻繁におきている現象であり、また今の先進国もかつては頻繁にデフォルトしていたことから、「対外債務のデフォルトがほぼ全世界共通の現象」であるとのことです。

また、国内債務デフォルト中には、同時にインフレも進み、「発生年の平均インフレ率は170%にも及ぶ」ことも述べられています。
つまり、国内債務の場合はいわゆるインフレ税によって債務が穴埋めされてきた、ということです。

歴史的に見て、対外債務GNP比率の高い国が、高度成長あるいは長期にわたる多額の返済を通じてその状態を脱した例はきわめて稀である。

もうひとつ注意したいのがこちら。
経済成長が債務問題の特効薬になるわけではない、ということは私にとっては意外な事実でした。(同じように感じる人は多いのではないかと思います。)

以上から、日本の場合では国債は国内でほぼ消化されているとはいえ、やはり現状が危険なことに変わりはないと言えます。
日本は国内債務が主でありこれまで大丈夫だったから問題ない、という主張もまた、「今回は違うシンドローム」の一種なのではないかと考えられます。
また、歴史的に見れば今後、高インフレ税で穴埋めされることになる可能性が高いと予想されます。

※長文のため分割、[読書記録] 国家は破綻する②へ続きます
スポンサーサイト

| 経済、社会 | 20:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://freelikewind.blog72.fc2.com/tb.php/157-4e92dca0

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。