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[読書記録] 年金は本当にもらえるのか?

年金は本当にもらえるのか? (ちくま新書)年金は本当にもらえるのか? (ちくま新書)
(2010/07/07)
鈴木 亘

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年金について様々な疑問をQ&Aによる一問一答方式で解説した入門書です。

年金制度は複雑といったイメージがあり、とっつきにくいのですが、本書のタイトルにあるように「果たして老後にもらえるのか?」と不安を持つ人も多いと思います。
しかもサラリーマンの場合、毎月結構な額を年金保険料として給料から引かれているので、間違いなく知らないでいること自体が大きなリスクです。
というわけで本書を読んでみました。


■年金の方式
・積立方式:現役時代に保険料を積み立てて、老後に受け取る
・賦課方式:後の世代に負担をどんどんバトンタッチしてゆく自転車操業の仕組み

日本の年金制度は元は積立方式だったのですが、かつて年金のバラマキによって財政難となり、現在では後者の「賦課方式」になっています。
この賦課方式がさまざまな年金問題の根本原因だと著者は糾弾しています。

現在のように少子高齢化が急速に進んでいる状況では、賦課方式の年金は百害あって一利なしと言えます。

支え手が減少する上に、支え手たちの所得や資産も成長が期待できないという二重の意味での逆境が年金財政を襲います。


この年金財政の赤字ですが、解消するには、
①収入を増やす:保険料や税金を引き上げる
②支出を減らす:給付額の引き下げ、支給開始年齢の引き上げ
の2通りしか方法はないわけです。

問題の本質は、年金財政が維持できるかどうかということではなく、改革の繰り返しの結果として生じる巨額の世代間不公平と、将来世代の高い保険料・税負担にあります。


この世代間格差の問題ですが、本書の世代別損得計算によると、「1940年生まれと2010年生まれの差額は、5460万円から5930万円」という驚くべき結果となっています。

このように不公平極まりない状態になっていて、もはや世代間の助け合い、といったレベルの格差ではないです。その為に「政治的な年金制度の破綻」は将来起こり得る、と主張されています。
結論として、「積立方式」に戻す制度改革が、財政と公平さの両面で必要だと言えます。

なおこの元凶は、年金財政を悪化させたバラマキにあるので、ポピュリストの政治家がいかに有害な存在か改めて考えさせられました。

また、「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の運用方針については、国民に決めさせるべきだ、という主張も述べられていて、こちらも同感。

具体的な方法としては、個人に提示した選択肢を元に運用方法を決め、個人の年金受給額に個別に反映させるという仕組みが、アメリカの私立大学の共済年金(TIAA-CREE)を例にあげられていましたが、これはぜひ実現して欲しいと思いました。
現状のGPIFのポートフォリオは日本国債が主体ですが、個人的にはもっと株式に投資したいところなので。

更に言えば、年金全額を確定拠出型年金のように完全に自分でポートフォリオを組んで運用したいのですが、これは運用失敗者の救済がモラルハザードを招くので難しそうですね。

年金については、実際に支給されるのはずっと先のことなので、後回しにしてしまう人も多いかもしれませんが、やはりある程度の知識と現状のチェックをしておく必要があるな、と思いました。
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| 投資、金融 | 19:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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